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バシャーン!
ウォー、沈む、沈む!
底無し沼にダイブを敢行した圭一。その身体は面白いように下降を続けた。
そして、
ゴツンッ。
痛たたた......
大要塞の壁に頭が激突。
目など開けてられる訳も無く、突起物などが出ていても、察知のしようが無い。
地下1階だと、ちょうどここら辺か?
視界ゼロの世界......
圭一は手探りで壁に手を触れてみる。
ちょっと押してみると、
ベコッ
ベコッ
簡単に凹凸が出来る。
実に柔な壁だ。
大地の千里眼通りと言えよう。
「よしっ!」
圭一は泥水の中で一声気合いを入れると、未だ左手に持たれた斧を振り上げた。
そして、
ガツンッ!
ガツンッ!
ガツンッ!
連打を喰らわす。
なおも、
ガツンッ!
ガツンッ!
ガツンッ!
手応え十分だ。
気付けば、脆くなった鉄の壁に頭一つ分の穴が見事に開いている。濁流の如く、穴から地下室へと泥が流入していった。
そろそろ息が続かなくなってきたぞ......
一気に開けちまおう!
圭一は穴の開いた壁に手を掛け、力ずくで引っ張り出す。
するとその拍子に、脆くなったビスが弾け飛び、ボードの1枚が剥がれて漸く地下室への入口が出来上がった。
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