第二十六章 サバイバル

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「よっしゃあ!」 圭一は気合い一発、斧を振り上げた。 そして、一気に振り下ろす。 ガシャーン! 更に、 ガシャーン! ガシャーン! ガシャーン! すると、配電盤からは無数の火花が飛び散り、 遂には、 バチンッ。 見事照明が落ちる。 『配電盤室』は再び暗黙の世界へと舞い戻った。 それは『大要塞』の電力が、全て供給を失った事を示唆している。 「よし、落ちたっ!」 これで...... 美緒さんも、人間ウェポンの縄張りを抜けれるだろう...... 秋葉大地.......美緒さんに変な事するなよ。 一抹の不安は残るものの、命綱も無い状態で、再び底無し沼へ潜ったところで、浮上する事は不可能だ。溺死は免れない。 美緒さんなら大丈夫! きっと上手くやり抜けるだろう...... 「さて、行くぞ!」 圭一はポケットから短銃を取り出すと、『配電盤室』の出口へと近づいていく。 この扉を開けた瞬間、その先に待ち受けているものは正に修羅の道。孤独な戦いが幕を開ける事となる。 撃って、撃って、撃ちまくってやる! 圭一が壮絶なるバトルへの突入を正に決心したその時だった。 タッ、タッ、タッ! タッ、タッ、タッ! 突如、扉の外からけたたましい足音が! 「早速来やがったな!」 圭一は引き金に指を掛け、即座に臨戦態勢。扉が開いた瞬間に撃ち放つ構えだ。
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