第二十七章 最強兵士

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突如暗黙の世界に鳴り響いた銃声は3回。それは美緒から銃を奪い取ったウェポンが発したものに他ならない。 えっ、なに? 何だか......急に脇腹が重くなった気がするんだけど。嫌な予感が...... 突然顔をしかめる美緒。 嫌な予感とは、得てして的中するものと決まっている。 やがて無意識のうちに、脇腹へと手を運ぶ美緒。 すると...... 思った通りと言えば、それまでの事なのだが...... やはり、 しっとり濡れていた。 血だ! ウェポンが放った3発の銃弾...... そのうち1発は、 何と美緒の脇腹を撃ち抜いていた。 マジで...... くっ、くっそう...... 焼けるように痛いじゃないか! それに気付いた途端、美緒の顔は苦痛に歪み始め、暑くも無いのに、額からは大量の汗が流れ落ち始めた。 思わず患部に手を当て、その場にうずくまる美緒。 うっ、うっ、うっ...... 腹の底から絞り出される呻き声を、必死に飲み込もうとする。 視界は遮られているとは言え、声を聞かれでもしたら、その時点でゲームオーバーが訪れる。ここは必死に耐えるしか無かった。 美緒はこれまでの半生、絶体絶命のビンチと呼べるような苦境は何度も経験して来ている。 しかしその身体に銃弾を受けた事は、1度足りともも無かった。 これまで常に気丈に振る舞って来た美緒ではあったが、今日程に恐怖を感じた事は無い。
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