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「「ギャ、ギャ、ギャ!」」
「「グエッ、グエッ、グエッ!」」
定刻通りに眩いばかりの光を発し始めた『大要塞』
それを皮切りに、
8本の腕から繰り出された無数の爪は、一気に美緒の身体へと襲い掛かる!
すると、
ピタッ。
............
............
............
なぜなのか?
それは解らない。
4体のウェポンは皆、ポカンと口を開けたまま突然フリーズ。まるでマネキンのようにも見える。
「「「「......」」」」
そろって無言だ。
すると、
ザッ、ザッ、ザッ
背後から足音が。
リーダーウェポンの到着である。
面倒な事は部下に任せ、美味しいとこ取り。彼らが人間であるが故に、ここでも人間社会が存在していると言えよう。
リーダーウェポンは4人の間にのっそりと割って入ると、意識を失いぐったりとした美緒の顔を覗き込む。
すると、
「サ、サ、サ、サ、サクラダ......!」
途端に暴れ出す。
つられて他の4体も、
「「「「サクラダ......!」」」」
なぜか一緒に暴れ出す。
全く以て意味不明ではあるが、どうやら桜田美緒の事を知っているようだ。
「ケガー......! ガガガガガ!」
リーダーウェポンがそのように叫ぶと、他の4体は美緒の身体を抱き起こし、なんと隠れ家である洞穴へと運び始めたでは無いか!
ガサッ、ガサッ、ガサッ......
5体10脚の足音が、光輝く『マンタ洞窟』内に響き渡る。
その運び方は、決してガサツでは無い。まるでどかのお姫さまを運んでいるかのようだった。
やがて5体ブラス美緒の姿は、静かに洞穴内へと消えていく。
それまで騒がしかった『マンタ洞窟』に再び静寂が訪れた。
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