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※ ※ ※
一方、『大要塞』の内側では......
「圭一!」
「ケイイチサン!」
「エマさん、それにポール!」
奇跡の再開に歓喜する3人が居た。
見れば3人とも、すり傷、青アザが全身を覆い尽くし、圭一に至ってはドロ饅頭ときている。
それはここに至るまでの経緯が、いかに壮絶なるものであったの現れと言えよう。揃って満身創痍だ。
「御大将、外には美緒さんとあいつが居ます!」
突然、圭一が口火を切る。
「あいつって......」
「驚かないで下さい。なんと......秋葉大地です!」
「秋葉大地ッテ......極神島で死んだんじゃナカッタっケ?」
興奮状態の中、思わず顔を見合わせるエマとポール。
「それが生きてたんです。奴は洞窟の中に生息するウェポンの事を知り尽くしてます。やむ無く行動を共にしていたと言う次第です。勿論本意ではありませんが......」
圭一は苦虫を潰したような表情で、経緯を報告した。
「それでお前達は何でここに? やはり......そうなのか?」
そう語ったエマの脳裏に浮かんだもの......
それは他でも無い、ももの顔だった。
「ももちゃんがここに居る事が解かりました。最北の『焼却塔』です。
今何時だ?......もう13時じゃないか! 大変です。ももちゃんが今日の17時に殺されます。
それまでに何としてでも『焼却塔』に辿り着いて救出しなければなりません」
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