第二十七章 最強兵士

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「さすが圭一サン、冴えてますネ」 「お前に言われても嬉しくないわ」 「そのプランいこうか!」 「リョウカイ!」 「御意!」 タッ、タッ、タッ タッ、タッ、タッ もくもくと立ち上がる煙の中を、疾風の如く駆け抜けていく3人。皆、顔はススで真っ黒だ。 先頭を走る圭一がT字路を左に曲がると、2人もすぐその後に続く。 ここからは一直線。50mと長く続く一本道だ。 圭一の話に寄ると、この廊下の突き当たりが『武器弾薬庫』と言う事らしい。 身体を隠せる場所はどこにも無い。 もし正面に敵でも現れたならば、互いにノーガードでの射的ゲームへと発展する。 そんな事になれば、無傷でこの通路を抜ける事は不可能となる。現れない事を祈るばかりだ。 しかし...... 現れた。 「居たぞ! 正面だ。撃て!」 バンッ、バンッ、バンッ! 突然放たれた銃弾は、辛くも3人の頭をギリギリに掠めていった。 バンッ、バンッ、バンッ! すぐに3人のカウンター攻撃だ! ピシッ、 「ううう......」 1人が首から血を吹き出し、倒れ落ちる。後続の兵士に踏み潰され、やがて見えなくなった。 「こりゃ、共倒れにナリマスネ。頭数からシテ、こっちが圧倒的に不利デス」 そう語ったポールは、ちゃっかり圭一の影に隠れている。
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