第二十七章 最強兵士

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圭一は鼻息を荒くしながら、重さ20Kgはあろうと思われる大型ダクトを床に投げ飛ばした。 ドスンッ、ガタガタ...... 「上はどんな感じだ? 排気管ぶっといか?」 圭一がダクトを投げ落とした振動で、再びひっくり返った調味料を起こしながらエマが問うた。 「そうっすね......エマさんとポールは楽勝で通れるでしょう。自分はギリギリってとこですか」 「まぁ、十分だ。排気管伝って武器弾薬庫まで進むぞ!」 「「了解です!」」 バキューン! ピシッ、ピシッ! ガタガタガタ...... 先程からひっきり無しに、外から銃弾の嵐が扉に吹き付けられている。 バリケードが突破されるのも、時間の問題と思われた。 「ちょっと仕掛け作っとくか」 そう呟きながらエマは、片っ端からガスのホースを抜きに掛かる。 シュー...... 何百人もの兵士の食事を作る厨房だ。大出力の火気を使用する大型コンロが軒を連ねている。 エマはその全てのガスホースを抜き切った。 24時間換気たる食堂のダクトも、今圭一が投げ飛ばしたばかりだ。 食堂、厨房内は一気にガスが充満していく。もしこんな所で火を点したりしたものならば、途端に大爆発を引き起こす事間違い無しだ。
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