第二十七章 最強兵士

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「よし、準備完了だ。行こう!」 エマは袖で口と鼻を塞ぎながら、号令を下した。 「さあ、エマサンどうぞ。肩車デス」 いつの間にポールは圭一を突き飛ばし、ダクトの穴の下でスタンバイしている。 「おう、ありがとよ」 すかさずエマは、ポールの肩に土足で飛び乗り、更には頭の上に足を乗っけて、気付けば天井裏へと消えていた。 「ハハハッ......甘いな、ポール君」 そんなポールの思惑に反したエマの行動に、思わず苦笑いを浮かべる圭一。 「これでも自分はエマサンの役に立てて幸せデス」 圭一の度重なる活躍に、先程から指をくわえて見守る事しか出来なかったポール。負け惜しみ発言以外の何物でも無かった。 ポールはエマに続いて、天井の穴に飛び付き、排気管の中へと消えていった。圭一もその後に続く。 一方、扉の外では...... 「ダメだ。びくともしない。バズーカ持ってこい!」 「了解、すぐにお持ちします!」 食堂の中がすっかりガスで充満している事など、勿論兵士達は知るよしも無い。哀れとしか言いようが無かった。 タッ、タッ、タッ...... やがて足音が戻ってくる。 そして、 「バズーカ砲です!」 2人の兵士が、額に汗を浮かべながら、『ガス爆発起動装置』を抱えての到着だ。
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