第二十七章 最強兵士

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 ※  ※  ※ ギー、バタンッ。 『朱雀』の手に寄って、今『ヴィレッジ』の重厚な扉は開かれた。 アマゾネス先鋒隊の『朱雀』、そしてエマ達3人。生き残りを掛けたバトルの始まりだ。 「慌てるな。ゆっくり進め」 リーダーの虎子は『仮想の街』の往来を慎重に進んでいく。 どこか懐かしい感じがする......見る人の心を和ませるような景観がそこには存在していた。 八百屋、肉屋、魚屋、文房具屋......そんな店が軒を連ねる往来に人の姿は無い。 荒れ果ててはいなくとも、人が居なければそこはゴーストタウン。映画のセットと言われれば、そのようにも見える。 空に広がるオレンジ色の光は、夕焼けをイメージしているのだろうか。 そんな夕刻設定の街並みを、目を細め、耳を凝らし、肌で気流を感じながら、一歩、一歩先へと進んでいく5人だった。 彼女らの銃口は、常に東西南北四方へと向けられている。突然どこから敵が現れようとも、すぐに追撃出来る盤石な陣形だ。 ザッ、ザザッ...... 舗装されていない往来の地面を摺り足で進んでいく。 すると、 ザッ、ザッ、ザッ! 突如10時方向から足音が響いたかと思えば、次の瞬間には、人影がすり抜けていった。
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