第二十七章 最強兵士

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「うっ!......」 奇妙な呻き声を上げながら、地べたに崩れ落ちる男が1人。 兵服を纏い、手足が縛られたその者は、2発の銃弾を左右からまともに受けていた。 この『大要塞』の兵隊である事はほぼ間違いなかろう。 奴らじゃない! はっ、はめられたか?! 突然、2人の背中に冷や水が走る。 その者は、何やらこぶし大の塊を口にくわえているではないか。 何くわえてるんだ? 今にも倒れそうなその者を挟んで、2人の戦士は左右から互いに顔を見合わせた。 口にくわえているもの...... よくよく見れば、それは 「「手榴弾!」」 だった。 やがて兵士の膝はガクンッと地に落ち、 そしてその拍子に、 口から、ポロン。 コロコロコロ...... 手榴弾は見事、地に転がった! 「「にっ、逃げろっ!」」 しかし、気付くのが遅すぎた。彼女らの願いも虚しく、手榴弾は見事な花を咲かせる。 ドッカーン! 大爆音と共に、木っ端微塵となった『豹音』『熊華』の身体は、天高く昇り、細かい肉片と化して再び地に舞い降りてきた。 『豹音』の眼球が、頭である『虎子』の顔に当たり、コロコロと地に転がった。 「やるじゃない......」 それはあまりに一瞬の出来事だった。 血のシャワーを全身に浴びた『虎子』は不敵な笑みを浮かべ、強がりを見せる。
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