第二十七章 最強兵士

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ゴーン、ゴーン、ゴーン 小学校のエントランスに設置された柱時計は、15時の時報を響き渡らせる。 あと2時間か...... モタモタしてられんぞ...... エマは双眼鏡を四方に向けながら、必死に『朱雀』3人の姿を追った。 一方その頃、 エマが探す『虎子』達はと言うと...... 「よしっ、気付かれずに校舎に入れたようだ」 往来を大きく迂回し、小学校の裏口から校舎への潜入を果たしていた。 揃って『してやったり!』 そんな表情を浮かべている。 カー、カー、カー カー、カー、カー 夕焼けをバックに何羽かのカラスが『仮想の街』の空間を縦列飛行している。 どうやら本物のカラスが住み着いているようだ。 意図的に放し飼いにされているのか?  たまたま入り込んで住み着いてしまったのか?  正直、それは解らない。もし意図的に行っているのであれば、それはかなりの懲りようだ。 「お前達は3階の一番東側の教室に向かえ。そこに潜入者の一人が居る筈だ。気付かれないようにな。逃げられたら終わりだぞ」 「「了解です」」 『獅子美』と『鷹奈』の二人は勇躍して階段を駆け上がって行く。 しかし頭の『虎子』は、今回も最前線には向かわず、後方に陣を置いた。
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