第二十七章 最強兵士

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残念ながら『虎子』の予測は見事に外れた。そして2人が立ち上げだ銃声は、自分等の姿を見失っていた敵に、わざわざ居場所を知らせる結果となってしまった。 すると...... 「あらよっと!」 エマは先程から、ずっと手に持っていた双眼鏡を、屋上の床に置くと、床に根が生えた尻を持ち上げ、手榴弾をポケットから取り出した。 そして、 「ほいっ!」 身体を前に投げ出し、『獅子美』と『鷹奈』がフリーズする教室に投げ込む。 パリーン! 窓ガラスを突き抜けた手榴弾は、床をゴロゴロと転がり、そして見事な花を咲かせた。 ドッカーン! 激しい爆発音と振動と共に、教室のガラスはその全てが吹き飛び、 「「うわぁっ!」」 阿鼻叫喚の叫び声が響き渡ると、2人の身体はレンジで加熱した目玉焼きの如く、見事な破裂を成し遂げた。 叫び声は2人だったな...... と言う事はあと1人か。 残ってるのは頭...... 確か、虎子って言ってたな。 「おい圭一、ポール。あと1人で終りだ。直ぐに片付けるから、先に『ヴィレッジ』の出口で待っててくれ」 「了解デス!」 「御意! でもエマさん、助太刀が必要になったら言って下さいね。まぁ、必要無いとは思いますが...... 」
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