第二十七章 最強兵士

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この『ヴィレッジ』の扉を潜るまでは、総勢5人だった『朱雀』も、すでに4人が討ち取られ、今は残すところ自分1人となってしまった。 唇を強く噛み締め、必死に駆けてゆくその先は、他でも無い。放送室だった。 この時、ほんの少しでも虎子に冷静な気持ちが残っていたならば、これが仕上げの罠である事に気付けた事であろう。 たった3発の手榴弾で、全滅の憂き目に遭う事も無かったであろうに...... しかし虎子は、頭より先に足が先行していた。 目の前には『放送室』が! その扉は、上に何かが挟まっており、僅かながらに開いている。 ちょっと見ればすぐに解るだろう。何が挟まってるかって......   扉に挟まっているもの...... それは、 またしても、 手榴弾だった。 たたっ殺してやる! 虎子は烈火の如く怒り、銃を構えながら、勢いよく『放送室』の扉を開けた。 すると、 コトン、 コロコロ...... 手榴弾は床に落ちると、そのまま虎子の足に当たりその動きを止めた。 あ~あ...... やっぱダメだった...... 次生まれる時は、普通のギャルしよう...... そして、 ドッカーン! エマの声が録音されたスマホと共に、虎子の身体は一瞬にして1000ピースのジグゾーパズルへと変貌を遂げた。
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