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「さてと......もう15時半だ。とっとと次行くぞ」
「もうそんな時間ですか......先を急ぎましょう」
「きっと、モモチャンが待ってますネ」
エマ、圭一、ポールの3人は、かすり傷一つ負う事もなく、たった3発の手榴弾だけであっさりと富士国自慢の1部隊を亡きものにした。
終わってしまえば、プロレスラーと赤子のケンカのような結末だった。
これが『EMA探偵事務所』と『アマゾネス』の力の差なのか?
それとも、たまたま偶然『EMA探偵事務所』が圧勝しただけなのか?
それは次なる『アマゾネス』との戦いを見れば、凡そ解る事であろう。
もし偶然ならば、そう何度も圧勝が続くような事もあるまい。
少なくとも......
3階の教室に、鏡がぶら下がっていたのは偶然では無かった。エマが小学校に着いて早々、真っ先に仕掛けた罠だ。
屋上に陣取っていたのも、身体を乗り出せば、手榴弾を教室に投げ込める事を予め確認していたからに他ならない。
エマの戦術書に『偶然』などと言う言葉は無かった。
有るものと言えば、確立された理論と度重なる経験から繰り出される『必然』のみ。
壺にはまった時のエマはとにかく強かった。このまま『大要塞』を一気に壊滅させる程の勢いだ。
「よし、行こう!」
ギー、バタン!
エマ達3人は勇躍、次なる戦の場へと駆け参じて行くのだった。
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