第二十七章 最強兵士

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「そう......ありがとう。でも......なんで?」 美緒はここではじめて笑顔を見せる。 確かに不思議な話だ。 見付けた者を手当たり次第に食い尽くす......秋葉大地からそう聞かされていたし、実際暗がりの中で襲い掛かってきたのも事実だ。 するとリーダーが、洞穴の壁に貼られた一枚の紙切れを指さす。 美緒は自然とその紙切れに視線を向けた。 「こ、これは......」 なんと! そこに貼られていたのは、エマ、美緒、圭一、ポール4人の顔写真だった。 『WANTED!』そのように大きく書かれている。 恐らく『大要塞』に貼られていたお尋ね者ポスターを剥がして持って来たのだろう。 「ワレワレハ......『キョクシントウ』でイキノコッタザンペイ......アノアト、コノダイヨウサイ、ツレテコラレタ...... マットウナミチニ、モドリタカッタ......ダカラ、ダッソウシタ。デモツカマッテ『バケモノ』ニサレタ...... アンタタチ、オレタチのエイユウ。アエテ、ウレシイ......」 気付けは、5人皆、目から大粒の涙を流している。 『真っ当な道に戻りたい』 その言葉に偽りは無いようだ。
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