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リーダーは美緒の身体を優しく支えた。
うわぁ、男の身体だ......
凄い固い筋肉!
太い腕!
なぜか血圧が急上昇を始める。
あれ?
近くで見たら......意外とイケメン?!
ちょっと待って!
この顔見た事ある.......
いつ見たんだ?
極神島の残兵って言ってたけど......
あ、あ、あ......
あ、あ、あ......
思い出した!
「あんた、警備艇に乗ってたでしょう! 私達の乗ってたクルーザー停めて尋問した時の! 確か黒の長髪で真ん中分けで......」
「オー、オボエテダカ、スゴイ」
「......」
まあ、そんなのはどうでもいいか......
ダメだ、もう限界だ。
「頼むからちょっと一人で外に出させてくれ」
美緒は下腹を押さえながら、ゆっくりと洞穴の外へと、フラフラ歩き出していった。
暗闇に弱い彼らが選んだ場所だ。外は『大要塞』の灯りが煌々と照り輝き、見渡したところ、影になるようなスペースは存在しない。
唯一50m程南、岩の壁が競り出して洞穴から辛うじて死角となる場所を発見した。
あそこしか無いな......
ちらりと洞穴に目を向けてみる。
すると5つの野獣の顔が縦一列に並び、心配そうな顔をしてこちらを見詰めている。
シッ、シッ、シッ!
美緒は手を振ってあっち行けポーズをとると、5つの顔は、モグラ叩きゲームの如く即座に引っ込んだ。
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