第二十七章 最強兵士

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よしよし...... 美緒は安堵の表情を浮かべると、ツカツカと歩き出す。 その時、美緒を見詰めていた目は10個...... では無かった。 人間ウェポン達の10個の赤い目。 ところがそれ以外に、 10個の白い目が存在していた。 勿論、美緒はその事に気付いていない。 その目は、美緒、圭一、秋葉大地が陣を張っていた丘の向こう側から向けられている。  ーーーーー 「お頭、ウェポン達が全員洞穴に引っ込みました! チャンスです。今しかありません!」 「我が事成れり! よしっ、抜かるなよ。『青龍』の力を見せる時がやって来た。行くぞ!」 「「「「了解!」」」」 『白虎』『青龍』『朱雀』『玄武』 それが富士国の精鋭『アマゾネス』の4部隊であることは言うまでもない。 その頃ちょうど、『朱雀』はエマ達の策略にはまり、滅亡を余儀なくされていた。 無傷重装備の『青龍』5人に対し、下腹に傷を負った丸腰の美緒1人。 頼みの人間ウェポン達も、美緒に『あっち行け』され、洞穴の中で黄昏ている。 正に絶対絶命のピンチと言っても過言では無かった。美緒の命運もここに尽きた......そう言わざるを得ない。
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