第二十八章 『白虎』VS『玄武』

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時刻は間もなく 16時に差し掛かろうとしていた。 まだ20そこそこの美しき乙女達は、一体何の因果があってこのような血生臭い人生を歩む事になってしまったのだろうか...... それは『教育』の名を騙った『洗脳』以外の何物でも無かった。 『赤』は電話を切ると、カウンターの上にお金を乱雑に置いた。 「美味しかった。感謝する。それでは!」 『赤』は恵麻を抱き上げると、素早く詩人の前から走り去って行く。3人の美戦士も遅れをとってはならじと、直ぐ様それに続いた。 「アルコールは薄く作っておきましたからご安心を......あれ、もう居なくなってしまった。全く気の早いお方達だ」 パチン。 「節電、節電......」 バーテンダーは店内の照明を落とす。すると暗がりの中に4人の美戦士達の顔が浮かび上がってくる。 どうか...... あなた達の『頭』を宜しくお願いします。 エマさんは、 決してあなた達の敵ではありませんよ...... そんな事...... 解ってます...... 『黄』『赤』『青』『緑』『紫』 5色に染まった5つのグラスは、まるでそんな事を バーテンダーに語っているかのようだった。
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