366人が本棚に入れています
本棚に追加
しまった!
はめられたか?!
いやいや、落ち着け......
暗闇になったからとは言え、まだまだ彼らには並外れた聴覚がある!
キーン......
何なんだこの嫌な音は?!
「おい、落ち着け! 慌てるな!」
浮き足立つウェポン達を落ち着かせるべく、すかさず美緒は彼らに檄を飛ばした。
「......」
「......」
ところが、
返事は返って来ない。
あっ、あたしの声が聞こえて無いのか?
まさか、このキーンって音がウェポン達の聴覚を不能にしてるって事なのか?!
いや、落ち着け、落ち着け......
目が見えなくとも、耳が聞こなくとも、彼らには犬にも勝る嗅覚が備わっている。
敵が一発でも銃を発砲したならば、火薬の臭いを便りに、彼らは即座にカウンター攻撃を仕掛けるだろう。決して恐れるには足らん!
すると、
スー......
突然、風を切るような僅かな音が耳元を通過する。
ピシッ。
「ウッ!」
なぜかウェポンの唸り声が!
バタンッ。
誰か倒れたのか?!
そして更に続けざまに、
スー......
スー......
スー......
スー......
またしても風を切る音が!
しかも今度は続けざまに4回だ!
最初のコメントを投稿しよう!