第二十八章 『白虎』VS『玄武』

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しまった! はめられたか?! いやいや、落ち着け...... 暗闇になったからとは言え、まだまだ彼らには並外れた聴覚がある! キーン...... 何なんだこの嫌な音は?! 「おい、落ち着け! 慌てるな!」 浮き足立つウェポン達を落ち着かせるべく、すかさず美緒は彼らに檄を飛ばした。 「......」 「......」 ところが、 返事は返って来ない。 あっ、あたしの声が聞こえて無いのか? まさか、このキーンって音がウェポン達の聴覚を不能にしてるって事なのか?! いや、落ち着け、落ち着け...... 目が見えなくとも、耳が聞こなくとも、彼らには犬にも勝る嗅覚が備わっている。 敵が一発でも銃を発砲したならば、火薬の臭いを便りに、彼らは即座にカウンター攻撃を仕掛けるだろう。決して恐れるには足らん! すると、 スー...... 突然、風を切るような僅かな音が耳元を通過する。 ピシッ。 「ウッ!」 なぜかウェポンの唸り声が! バタンッ。 誰か倒れたのか?! そして更に続けざまに、 スー...... スー...... スー...... スー...... またしても風を切る音が!  しかも今度は続けざまに4回だ!
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