Bathsheba

13/17
14人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
夜通しの作業で脳みそを装置と交換したウーリヤは、日の出とともに目を開けたバトシェバに、優しく呼びかけた。 「おはよう。気分はどう?」 バトシェバの鋼の唇からは、返事がなかった。 バトシェバはもう、ダヴィデだけに決まった返事をする、金属の人形になっていたのだ。 無言で工房を出ていく金属のバトシェバ。 その後ろ姿を見送ったウーリヤは、テーブルの上に残された脳みそを手に取り、鍵のかかった地下室に入った。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!