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夜通しの作業で脳みそを装置と交換したウーリヤは、日の出とともに目を開けたバトシェバに、優しく呼びかけた。
「おはよう。気分はどう?」
バトシェバの鋼の唇からは、返事がなかった。
バトシェバはもう、ダヴィデだけに決まった返事をする、金属の人形になっていたのだ。
無言で工房を出ていく金属のバトシェバ。
その後ろ姿を見送ったウーリヤは、テーブルの上に残された脳みそを手に取り、鍵のかかった地下室に入った。
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