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今より200年ほど前、荒野と険しい山々に囲まれたこの地に流浪の民が訪れた。
その流浪の民らの名は『ナハティガル』。
自然と共に生き、朽ちることを尊ぶ者。
そんな彼らであったが、長きに渡る放浪の末、自らの末裔たちに安住の地を与えよう、と言う意見が発せられ、この『荒野と険しい山々ーーシュルツィアーー』を訪れたのである。
そしてーー
ナハティガルの中心である少女、***・ヴァンディオはシュルツィアの地へと祈りを捧げた。
ーー其は空を裂き、地を繋ぐ、嵐の錨ーー
少女の祈りはシュルツィアを自然豊かな平原と命溢るる霊峰へと変貌させた。
そして、その命を賭し人々の安住の地を産み出したヴァンディオを王としナハティガルの民はシュルツィアに都を建て、安住を始めたのであるーー
ーーシュヴァルツ聖堂区年鑑・第1巻序章より。
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