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剣聖科や魔導科は、クラス分けや席の順番でその人の成績がおおよそわかってしまう。
クラス分けで言うと、Aが最も成績がいい生徒が集まるクラス。それ以降は徐々にそのランクが下がっていく、単純で一番わかりやすいシステムになっている。
席の順番でわかる、というのはまず、これらの学科では五十音順でクラス内の席が決まることなどまず無い。
席は新学期に入った時、最後にとった成績の優劣で決まる。
教室内で廊下に近い生徒はいい成績をとっていた者で、逆に窓側に近ければ近いほど学級内での成績はほかの人よりも劣っている。
そんな見て一瞬でわかる実力の格差を二つも(剣聖科と魔導科の差を付け加えれば三つだが)学校側が認めている以上、その分生徒達の格差意識もより強固なものになっていく。
しかしまぁ、そんなもの『自力や実力には全く関係無い』と相馬本人は理解しているので、特に意識していることも無いようだが。
つまり、隣にいる夢見は相馬よりも一回り成績が上で、後ろの堅次郎とは同程度の成績になっている、というわけだ。
なんともシンプルでわかりやすく、役に立たないと判断した人材を簡単に排斥できるシステムなんだろうか。
まったくもって無駄でしかなく、くだらない。
この制度の中身を思い出す度、いつもそんなことを思ってしまう。
そしてやっと、相馬のところへ順番が回ってきた。
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