プロローグ

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Pipipipipipipipipipipi… 「・・・」 Pipipipi…カチッ ドアを音を立てずに、ソッと開け、明るい色で統一された部屋に忍び込むと、長い指で目覚まし時計を止める。 それでもこの部屋の主は目覚める気配はない。 長い睫毛、低すぎない鼻、小さい唇…。 透き通るほど白い肌に指を滑らせると、ンッと眉をしかめたが、また寝息をたて始める。 思わずニヤリと笑ってしまうが、堪える。 両手で顔を包むと 「ん・・・っ」 うっすらと目が開いた。 キスしそうな位、顔を近づけると 「おはよう、朝だよ…」 満円の笑みで言った。
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