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――和彦さんに内緒にしてたバチが当たっちゃった……。
そう思って目を絞ると、ぽたぽたと涙が零れ落ちた。
今歩いているこの道が正しいのか確認できない以上、このまま前に進むわけにはいかない。
そうすると選択肢は一つ、駅に戻るしかない。今来た道を、再び1時間歩いて。
情けなさに、涙がもっと溢れてくる。
真琴はもう古庄の実家などはどうでもよくなって、帰りたくなってきた。帰って、一刻でも早く古庄に会いたかった。
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