第1章 今日

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1-3 初めて他人から雑菌扱いされたのは、小学校5年生の頃だった。 ノートは親指と人差し指の先でつまんで先端だけを持たれるという形だし、自分に触った者はその後必ず吐く動作を真似るか手を石鹸をつけて綺麗に洗う。 中学生になってから流石にそれはなくなり、だいたいの奴らは懲りてしてこなくなったのだが、完全にいなくなったわけではない。 それがモモコ。 ・・・と、何の接点もない後輩数名。 小学校の時の担任は最悪。 私の事を雑菌扱いするだけでなく、こんなことまで口にしてきた。 「汚物も同然のあなたが幸せになれる訳が無いじゃん。親もあなたのこと嫌いって面談のとき言ってたし、あなたのこと好きになってくれる男の人もずーっといない!いるわけがない!!お前なんか!!!お前なんかどうせずぅーーーっと孤独の運命なんだから!!!!醜いから、とっとといなくなっちゃえ!!!!!」 ってさ。 いや~ぁ。 あなたのこと好きになってくれる男の人ずっといないって言われてもさぁ。 恋するなって。お前は恋しちゃダメって言われたってさぁ。 好きになるものは仕方なくない? だって1人の人間が好きなる物は他人があれこれ批判するものでもないし、誰にも止められないものだって思っているから。 特に、恋は。
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