第二話『世の中そんなに甘くない』

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 人影に近づいていく。人影は何かを一生懸命探しているようでしきりに移動したり、頭部だと思われる位置を左右にキョロキョロさせている。  後ろから男達が騒ぎ立てながら近づいてくるのが分かる。どうやら無意識に自分の足はスピードを落としていたらしい。  舌打ちをして、速度を上げる。 そして、改めて前方を見る。すると衝撃の事実に気づいた。  ――ああ、もう!どんだけついてないんだよ、俺!?  人影の正体。それは――  「?……!?」  ――カイトと同年代の女の子だった。
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