1:真四角な椅子

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そのまましばらく時間がたち、紺野くんがボソボソと話だした。 「リーマンいいっすね。俺はその営業さんに部長さんが迫られて驚きのあまり固まってる間に鬼畜展開とかいいと思います。なんでしたらその現場に遭遇した千代田さんが混ざるのもありだと。その場合千代田さんは受けと攻めどっちで参加しますか?」 「……できれば見ているだけがいいな。…うん、ありがとう。俺はまだ大丈夫そうだ」 「そうですか、残念です。昨日俺、後輩に告られたんですよ。胸がぺったんこな子だったんですけど、華奢な男が制服きたらこんな感じかなって思っちゃいまして。そのうちこの子が男の娘だったらって想像しだして。けっこう可愛かったんですけど、もうその子の女装男子化が止まらなくなりまして。男の娘。女の制服着てるけどつくもんついてんだろうなとか……断る気でいたのに、つい考えさせてくれって言っちゃったんですよ。だって男の娘ですよ?俺、今男の娘萌えなんです。でもだからって、告白されて考えさせてくれって思考はヤバいですよね?男の娘って結局、男なわけですから」 男の娘か。それは非常にデリケートな問題だよね。会社には男の娘っぽいのいないからな。やっぱり男の娘は学生がいい。童顔なら休日男の娘もありだろうが…。 「学生いいね。女体化したその子と紺野くんなら、俺はご飯三杯いけそうなんだが...。男なのにある日突然女の体になってて、男の先輩にいいようにされて悔しいけど感じてしまう。女の体ってこんなに敏感なのかと戸惑いつつもあんあん言っちゃう後輩。その場合紺野くんは、相手を女と見てするのか男と見てするのか知りたいな」
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