第一話:村娘、悪の道に落ちる

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 でも、仕事を斡旋してくれるならそれはそれで好都合だった。  どこぞの村の貧しい村娘が王都で働こうとしても、水商売か娼館くらいでしか雇ってくれないし。 「その仕事って儲かるの?」 『それなりの報酬は用意しておる』 「ほんとっ!?」  ローブの人はもちろんと頷いて、懐からパンパンに膨らんだ巾着袋を取り出した。 『この中に金貨二百枚が入ってお――』 「やります! その仕事やらせてください!!」  金貨一枚で百ウェンだから、二百枚なら、二万ウェン! パンが四千個も買えちゃう! 『即答とは中々の金にがめつい村娘じゃな……。普通は仕事の内容を聞いてから、考えるもんじゃろうに……』 「お金! 二万ウェン! パン! 四千個! ぅへへっ、うぇっへへへへへへへへへへ♪」 『き、聞こえてさえおらんか……。ま、まあよい。限りなく不安じゃが、お嬢ちゃんにやってもらうとするかのぉ。この国の王、シュード・シュテインの…………――暗殺を』
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