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「…それ、冗談よね?」
「冗談で言えるわけないだろう。叔父さんは、俺の素直な気持ちを、きちんと真澄に伝えて、それから、この先のこと、話し合って相談して決めればいいって言ってた。
それで、もし話がまとまらないなら、第三の選択肢として、こんなのはどうだって、提案してくれたんだ。すごくありがたい話だよ。」
「…でも、甘えてばかりになるんじゃないの。」
「俺もね、そう思ったから、即答出来なかったんだ。そうしたら、お前を特別扱いしてるわけでも、甘やかしてるつもりもないって断言された。
ふたりで2つの意見が、ずっと平行線で、話が進まないなら、他の意見、他の選択肢があれば、進むだろうって。
俺ね。叔父さんには、頭上がらないよ…。
俺のこと、本当の息子みたいに可愛がってくれるし、本気で怒ってくれる。いつでも、俺なんか思いもしない視点で、広く深く物事見てて、ここは、こうすればいいって導いてくれるんだ。ありがたいの一言だよ。
今度のこともそう。俺が悩んでたから、助け船出してくれたんだよ。だから、断るにしても、ちゃんと検討してから断ろう。何がどうダメなのかさ。
叔父さんを納得させられなきゃ、自分達自身も納得出来ないよ、きっと。」
「うん。」
そして、俺達は、話し合ったんだ。納得いくまで、お互いの気持ちをぶつけあって…。
翌日、俺は、真澄を伴って出勤した。
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