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聞いていたトートは……。
「そんな言い方、アニーさんに冷たいですよ」
「そうかぁ」
「そうですよ」
「トート、あたしはアニーと共に死ねないんだよ。
死ねないあしは、生涯と言う意味も、死の病いと言う意味も分からないんだよ」
「そうなんですか? で、 アニーさんに死なれてどう……?」
「トートは最後まで手紙を読まなかったのか?」
「キーコさんが読んでないのに私には読めませんよ」
キーコは、手紙を取り上げると、破り捨てて、手紙は部屋に舞いました。
「あっ、 何てことを!
これじゃアニーさんの気持ちが分からないままですわよ!」
「分からなくて言いんだよ! 拾うな!」
「えっ」
トートの拾う手が止まって、キーコを向きました。
「トート、最後にアニーの気持ちが綴ってあつたのかもしれないね。
けど、それがどしたのさ、アニーの居ない今は意味の無いことだよ」
「そうなんですか?」
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