太平洋へ…………

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`  二人は群青の海の中へと、吸い込まれようにゆっくりと落ちて行きました。 「キーコさ~~ん! 海があんなに青いのは青い空を反射しているからですわよ~~」 「反射だって~~!?」 「そうなんですわよ~~~っ!」 「トート、たまには良いこと言うね~~見直したよーーー!」  二人はそんなことを言いあいながら、海面すれすれに到達しました。 「キーコさ~~ん! 快い風が海面を通りすぎて行きますわね」 「ああ…‥広い海が大きく穏やかにうねって、あたしらは小さな存在だな」 「波間に隠れてしまいますわね、私たち。 で、その指輪を……」 「この……太平洋のド真ん中に沈めるのさ」  キーコが水平に伸ばした腕の先には、指輪が摘ままれていました 「トート、この指輪を指先から 離すよ……」 「え、あ、ちょっと待って」  と、言う間もなく指輪はキーコの指先から離れて落ちて行くのでした。 トートは身を屈めて、その指輪の行方を追いました。 「キーコさん、指輪は瞬く間に見えなくなりましたわよ。あれでよろしかったのですね」 「ああ……あれでアニーとあたしは永遠さ…… さあトート、家に帰ってワインでも飲み明かそう」 「それはグッドアイデアですわねぇ」 `
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