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アニーが空から降ってきた
「キーコさん、またアニーさんがテレビニュースに映ってますわよ」
キーコとトートは食堂で遅い朝食を摂っていました。
「この頃ちょいちょい出るようになったね」
「もうすっかり軍服が似合って、反政府軍のリーダーが板につきましたわね」
「そのようね……でもあれはあたしのアニーじゃないよ」
「そうですかね?
アニーさん、結婚なさってお子さんもいらっしゃるそうですわよ」
「詳しいのねトートは」
「キーコさんがアニーさんに興味を示さないだけですわよ」
「示さないじゃなくて、あたしのアニーは海底奥深くに、あたしと眠っているの」
「あら、どちらも同一人物ですのに……関係あった方が想いが深いんですか?」
「フン、減らず口。怒る気にもなれないよ」
「私にはよく分かりませんけど、そんなんですかねぇ……はいお茶をどうぞ」
「ありがと……シーーツ、何か聞こえてくるよトート。……とても大きな物の音……」
「そう言えば……私にも聞こえますわ」
「この音は爆音 大きなヘリの爆音だよ!」
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