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キーコとトートは箸を置くと立ちあがり、急いで玄関へ向かいました。
「はぁ…はぁ…
本当に広い家でありますわね~~」
「はぁ…はぁ…
だったら飛べばいいだろう~~」
「飛ぶ靴は玄関ですよ~~キーコさんの日傘だって玄関じゃありませんか~~」
と言いながら玄関に着いた二人はドアを開けて見上げました。
「ほらつ! あれだよ!」
「指さなくても見えますわよ。こちらへ来ますわよ!!」
「来るつて何しに?」
「それは私よりキーコさんの方が詳しいんじゃ?」
「………あのヘリは軍用機だよ。それも日本のものではないよ」
「キーコさん、あのヘリに描かれている国旗には見覚えがありますわよ!」
「アニーが生きている国の旗だよ」
「それじゃぁ、あのヘリにはアニーさんが?!」
二人はヘリを仰ぎました。
「キーコさん、ヘリからロープが垂れて延びてきましたよ。
あ、誰かロープづたいに降りて来ますよ」
「二十二も歳を食ったアニーだよ」
「そんな言い方しなくても」
「憎いわけじゃないけど、別世界のアニーと比べちゃうんだよ」
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