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軍用ヘリから降ろされたロープをしっかり握り締めたアニーは、さよならの仕種をすると、
「久し振りのオムライス旨かったよ、姉さーーーん!」
と叫び、更に大きく手を振り、キーコはそれに小さく頷いて応えました。
「キーコさん、アニーさんが手を振りながらヘリへ乗り込んで行きますわ」
トートはそう言ってキーコに振り向きました。
「私はとっても気になりますのよ」
「何が?」
「アニーさんが小三の時に言ったと言う言葉ですわよ」
「あたしにか?」
「そうですわよ、惚けないで下さいませ、妬けますわ」
「妬ける………
あはは……大したことないよ」
「お互いに抱き合っても、ですか?」
「そうだ、抱き合ってもだ」
「キー……………」
トートはうつむきながらキーコを睨んだのでした。
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