24人が本棚に入れています
本棚に追加
´
お腹空いた、と言う少年に、キーコは食堂に案内しました。
トートはその後を鼻歌でついて行くのでした。
「このオムライス! 我が家に伝わる味とおんなじだーーー!」
「伝わる味が同じ!?」
キーコとトートは顔を見合わせました。
「少年君、あなたのお名前は?」
少年はスプーンを置いて顔を挙げました。
「名前かい、ぼくの名はボナニー!」
「ボナニー……
トート笑ってはいけませんよっ。
ところで、ボナニーは何処からから来たの?」
「ご馳走さま~~~旨かったよ。
ここにさ、ぼくは飛ばされて来たんだよ!」
「飛ばされて……
まさか山羊にじゃないよね」
「その通り、山羊にだよ! 名前は……え~~」
「メェ~メェ~おかーーーん!!」
キーコとトートは声を揃えて張り上げました。
「何だよ、張り上げて~~!?
で、なぜメェ~メェ~おかんを知ってんの?
あの山羊は、キセルで器用に吹かすんだぜ、ふーーーって」
´
最初のコメントを投稿しよう!