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「ははっ、まぁね~」
私は節約のためにもちろんお弁当を持参。
小さめのタッパーにはお味噌と顆粒だしを混ぜた、自作のインスタントのお味噌汁もある。
ここに食堂の無料のお湯を注ぎ、夕飯の残り物を詰めたお弁当と一緒に食せば、私にとっては立派なランチだ。
「これからずっとズルズルと付き合っても、絶対に借金まみれになってお互い身を亡ぼすだけよ。切れてよかったじゃない」
飲んでいたお味噌汁を吹き出しそうになった。
痛いところをつかれて苦笑いしかできない私。
しかも借金まみれになったのはお互いじゃなくて、私だけだし。
「やっぱ男はある程度の一定収入はないとね~。広瀬君」
「そういう話題、俺に振らないで」
こういう話題は嫌いなのか、広瀬君は困った顔をして食べ終わった食器が乗ったトレーを持ち、立ち上がった。
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