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その日は夜のニュースを騒がせた、観測史上最高のゲリラ豪雨に見舞われた日だった。
忘れもしない夏の終わり頃の季節の夕方。
私はとんでもなく悲しい別れを経験をすることになる。
悲しいだけじゃない。
寂しくて切なくて苦しくて……
いや、苦しいという言葉が今の私に一番お似合いなのかもしれない。
「ど、どうしよう……」
暴言を吐くだけ吐いて出て行った彼氏(元)を追いかけることもせず、ただ眺めていたのは机の上にある大量のカードの明細書。
ショッピングからキャッシングの明細がずらりと並んでいる。
手持ちのクレジットカード全てに手をつけ、気付けば借金まみれになっていた私。
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