318人が本棚に入れています
本棚に追加
毎日、毎晩、一緒に夕飯を食べていたのに、
たった4日離れるだけで、不安になったり、何か足りないような寂しい気分になっていたのに、
久々に彼の顔を見て、
内緒話してるだけで、すっかり気分もあがって、満たされてしまう。
大部屋だから、ベラベラ話せなくて、お互い、囁き声だけど、
その彼との距離も、触れる手も、私が求めていたものだった。
優しい顔で、頭を手櫛でかきあげる仕草をしたのは、これで4回目。
なんかくすぐったいけど、心地よい幸せな気分になる。
目が合うと、顔を近づけて来たと思った次の瞬間にはキスをされていた。
カーテン越しには、住人がいるのに、彼の大胆な行動が珍しく、一瞬体が固まる。
外ではそんなことしない人なのに、突然だから驚いて、
「ここ、家じゃないのに。」
ホントは嬉しいくせに、否定するようなことを彼の耳元で囁くと、
「今はここが家みたいなもんだろ」
と返答された。
カーテンから二人の行動が透けてないか気になって、周りを見渡したけど、隣の人影までは見えていないことに一安心してホッとする。
彼も同じように、一瞬椅子から立ってカーテンで囲むベット周りを見渡したあと、
今度はベットに片手を付いて、至近距離まで顔を近づけると、一瞬、ふっと笑ったあと唇に触れるだけのキスを落とした。
最初のコメントを投稿しよう!