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入院から4日目の水曜日。
変わらない、寝たきりの日々。
そして検査と薬。
それ以外はやることが何もないって本当に駄目な人間になった気分。
彼は、仕事がバタついているらしく、メールで何度もやり取りはしてるものの、帰宅も終電近くのようだった。
本当に側にいてほしいのは、赤ちゃんが産まれる時だから、その時に休みを調整できるように今は無理はしないでと伝えておいた。
ごめんね、ごめんねって、言ってくれても、私のせいで負担をかけるより、彼は彼のやるべき事をやってくれているほうが気が楽だったから、それでいい。
実際、来てくれても、寝ているだけなのだから。
昼間寝ていると、彼のお母さん、私にとってのお姑さんがお見舞いにきた。
「あの子に気を使うから行くなって言われてたんだけど…、
静岡のお母様からも、変わりに宜しくお願い致しますって連絡いただいたから、心配できちゃったのよ。」
あの子とは、自分の息子であり彼のこと。
静岡のお母さんとは、私の実家の母のことだ。
実家の母に、切迫早産で入院したこと、
このまま産まれるまで入院になったら里帰りが出来なくなるかも、そんなことを連絡しておいた。
まさかお義母さんに、
「世話になる」なんて連絡しちゃうなんて思わなかったー。
「気を使わせてしまい、申し訳ないです。寝たきりでいないといけなくて…。」
そこまで言うと、
「ああ!そのまま、寝たままで、早く横になって!」
お姑さんは、申し訳なさそうにそう言ってくれたから、
「…すみません。」
と言って横になった。
「いいのよ、いいのよ。たまった洗濯とかあったらと思って、あと、欲しいものない?それだけしたらすぐに帰るわ。」
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