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僕が小学二年生だった年の菫咲く頃、母と父は離婚した。
元々遊びだった父に、夜の仕事をしていた母。
幼い頃から父と父方の祖母は母をいびり続けた。
父は酒を飲んだら母を殴った。
責任を取るために嫌々結婚した。
お前が孕んだせいで俺はお前に束縛され、会社の同僚からも白い目で見られるようになった。
そう父は母を罵った。
当然、僕は母についていった。
母の身体の痣、録音された罵詈雑言が決めてとなり、父は裁判に負け多額の慰謝料を背負った。DV男のイメージがつき、営業の仕事も辞めざるを得なかった。
完全に父が悪いのに、なぜか近所のママさん方は母を攻撃した。中卒の汚い女が旧帝国大卒の男に拾ってもらえただけ有難いと思えだの、恩を仇で返しただの、金目当ての自作自演だ、だのと母は言われた。
僕たちは、引っ越した。
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