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いつまでも続いていくように思えた時間は彼女の目の光が横に逸れて終わった。
「Bye」彼女は言い慣れた発音でそう言って去った。
See youとは言わなかった。
彼女が僕を引き留めた理由はよく分からなかった。
そして彼女がキスをした理由も。
僕は部屋に戻って上半身裸の満足げな友人にそのことを言うと、
「ふうん? ………うーん、関係あるかどうかはわからないけど彼女、来週にはこの仕事辞めるって言ってたよ」
「あ、っそ」
僕は昼間に買ってきておいたロンガンを食べながら彼女の瞳の色を思い浮かべた。
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