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直緒は相手の隙を狙っていて、それどころではない。
なにしろ、桂城は、大柄だ。小柄な直緒には、隙を突く必要がある。
典子が、首を傾げた。
「でも、おかしいわ。桂城さんと先生では、どうしたって先生が受けで、桂城さんが攻め。受けの先生を、直緒さんと桂城さんが取り合っているのよ。え? え? 直緒さんは、攻め? いいえ、違うわ。どこをどう見たって、直緒さんは受け」
直緒にはわけのわからないことをつぶやきつつ、眉をひそめた。
「つまり、直緒さんと先生が受けで、桂城さんは攻め。とういことは……」
典子は桂城の顔を覗きこんだ。
「あなた、まさか……直緒さんを狙ってるの?」
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