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不 意
「ねぇ、江梨花はさ本当にBARの仕事してんの?」
と友人である沙利華は図星を指して来る 。
先程までカラオケの定番曲で盛り上がっていたのが嘘のようにルーム内が静かになる 。
「 えー?なに私が風俗でもしてるって疑ってるの? 」 と 私は咄嗟に作り笑いをしながらウソをつく。
そうすると沙利華は 「そこまで言ってないけどさ…」 と少し申し訳なさそうに言う。
そんな私たちを見兼ねた佑里恵が
「あ ! 次江梨花だよ !早く早く!」とマイクを強引に渡してくる 。
カラオケでの女子会も終わりみんな帰って行く 。
私はふと近くにあった公園のブランコに座った 。
ブランコに揺られながらカラオケボックスで沙利華に言われたことを思い出す 。
あの時本当の事言えば楽だったのかなぁ。
でも嫌がられるかもしれない 。
…もしかしたら風の噂で咲良の元にもその情報が渡ってくるかもしれない 。
咲良にバレるくらいなら本当の事言わなくて良かったんだ 。 と確信を持つ 。
私は久々思い切りブランコを漕いでみた。
秋風が程よく頬に当たり気持ちが良い。
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