【泣処】 1

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【泣処】 1

いつの世も。 【いじめ】は至る処に蔓延る。 始まりはあっても、終わりは見えない。 卒業、退職。 或いは、死か。 それをもってして、終焉を告げたとしても、得られるものは何か。 時代が変われば、内容も変わる。 肉体的苦痛か精神的苦痛か。 嫉妬や噂、暇つぶしで当たり前の様に行われる。 未来永劫、無くなることはないのかもしれない。 はたまた、何時か何処かで無くなるのかもしれない。 それでも。 今この時も、傷つき傷付けている人がいる。 それは嘘偽りのない真実。 頼る人がいないのか。 或いは、頼る人はいるけど迷惑をかけたくないのか。 本当に、頼る=迷惑なのか。 我慢が、正しい答えなのか。 それは、誰にも分からない。 けれど、履き違えてはいけない。 一人で解決できる問題ではないこと。 自殺して終了ではないこと。 命を軽んじてはいけない。 自分の価値を見誤ってはいけない。 本当に、その命。 今、自分の手で終わらせてしまいますか。 助けてくれる人は、いませんか。 泣かないことが、強さではない。 相手を傷つけることが、強さでもない。 我慢することも、強さではない。 人に優しくすることが、最も強く美しい。 手を差し伸べる強さが、あなたにはありますか。 泣いている人に胸を貸す強さが、ありますか。 自分の命を、人の命を大切にする強さが、ありますか。 気持ちがあるだけでも、あなたは強い。 実際にできなくて悔しいと思えるなら、それは強い証拠。 立ち向かえないと、唇を噛んでいるなら、まだ強くなれる。 標的が変わって、自分がいじめられることは無くなった。 果たして其れは、本当に終わりですか。 本当の終わりは、何処にありますか。
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