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悩ましげに甘い声で啼き、腰を揺らめかせて喘ぐ彼女を組み敷き犯す。
狂ったように身体を打ち付けると、収縮を繰り返す隘路が絶頂の予感を知らせてくる。
「っあ、彪翔……っ」
切な気に名を呼ぶ彼女のくちびるを塞ぎ、ぎこちなく差し出す舌を絡め吸い上げた。
舌の裏を先でなぞり、溢れる滴をすくって軽く吸いたてる。
苦しそうに首を振って逃れる彼女の顎をつかみ、またキスで塞いで強く抱き締めると、躰を打ち付けるスピードを上げて追いたてた。
「やぁっ、……っちゃうっ」
「紅羽っ……」
彼女がひときわきつく僕を締め上げるのと同時に共に果てる……前に。
「ピピピピピピピ」
無粋な音に邪魔され、甘い夢が終わりを告げた。
「……最悪だね」
目覚めは最悪だった。
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