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【クリスマスまでは恋人】と、クレアと約束していた。
つまりクリスマスが過ぎれば、この関係は終わるということだ。
だからキスより先をねだられれば、指と舌で何度も極めさせて誤魔化した。
「ヒョウト、俺はそんなに魅力がないのか?」
荒い呼吸の中、涙を滲ませてクレアが問う。
「まさか。自分の煩悩といつもギリギリの所で闘っているよ」
身なりを整えソファーに座る彼女のもとにひざまずき、そっと脚の甲に口付けを落とす。
「大切だから、奪えないよ」
「俺はお前の【クレハ】じゃない。大切になんかしてもらわなくていい」
君は紅羽じゃないけれど、僕の大切な女の子だから。
クレアといると乾いた世界がほんの少し、色付いて見えた。
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