6人が本棚に入れています
本棚に追加
極上の艶やかさで蠱惑的に輝くその身。
誘う香りに堪らず顔を寄せれば、伝わって来る確かな温もり。
立ち上がる小さな粒を噛めば、心地好い弾力が密やかな甘さと共に伝わって来るだろう。
こうして何も飾らぬ姿でいたって美しいけれど。
どんな色も似合う控え目な君。
紅に黒。モザイク様の色彩に、透き通る薄絹のグリーン。
黄金だって君の白い肌には魅力的に映える。
想像だけではもう我慢出来ない。
かげろう揺らめきが僕を誘い込む。
穢れない無垢な君を、今からこの手で汚して上げよう。
知っている限りの、あらゆる方法で思う存分に。
「ちょっとー。仏飯、早くお供えしてきてね。折角の新米炊き立て何だから」
涎が垂れそうになる僕に向かって姉が睨みを利かせ言い放った。
そうだよねー、まずは御先祖様にお供えしてからだよねー。
日本人なら、炊き立て新米ご飯。
これ以上の美味が有るか。
最初のコメントを投稿しよう!