休日の夜(本文?)

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極上の艶やかさで蠱惑的に輝くその身。 誘う香りに堪らず顔を寄せれば、伝わって来る確かな温もり。 立ち上がる小さな粒を噛めば、心地好い弾力が密やかな甘さと共に伝わって来るだろう。 こうして何も飾らぬ姿でいたって美しいけれど。 どんな色も似合う控え目な君。 紅に黒。モザイク様の色彩に、透き通る薄絹のグリーン。 黄金だって君の白い肌には魅力的に映える。 想像だけではもう我慢出来ない。 かげろう揺らめきが僕を誘い込む。 穢れない無垢な君を、今からこの手で汚して上げよう。 知っている限りの、あらゆる方法で思う存分に。 「ちょっとー。仏飯、早くお供えしてきてね。折角の新米炊き立て何だから」 涎が垂れそうになる僕に向かって姉が睨みを利かせ言い放った。 そうだよねー、まずは御先祖様にお供えしてからだよねー。 日本人なら、炊き立て新米ご飯。 これ以上の美味が有るか。
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