のらねこ誕生

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  ゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚  我に返ったのは、チェックインしたホテルの部屋のベッドを見てからだった。  2人がいっしょにごろごろしてもまだゆとりのあるクイーンベッド、ロングサイズ。  この部屋がいい、ベッドがゆったりしてるほうがいい! ……と選んだのは哲也。  その話をしているときの哲也の顔を思い出し──瞬間的にカッとなって、コインロッカーから出してきたばかりのバッグを壁に叩きつけた。 “ごめん、美弥とはさっきまで恋人同士だったけど……もう、違うから”  ぼんやりしたままのあたしに、哲也は心底すまなさそうに頭を下げた。  その腕には、知り合ったばかりの女がしがみついていた。  おかしいな、そこはあたしの場所だったはずなのに……と動かない思考回路のすみっこで思った。 .
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