1章 開幕ノ宴

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2.今はまだ明るき朝の練習曲 AM5:16 昨日の夕方の事を、明け方になるまで考えていた。 殺し合う、神になる、自分の願い、彼らの目的・・・ 普通の人、他の者達ならこのような疑念が浮かぶであろう。 しかし彼は違う。 ゲームの参加者達とは違い、覚悟と策略、概要を知っていたからである。 (後わからないのは他の奴等の能力…これさえ分かれば十二分に対策はとれるが…) やがて、彼は考察を止め学校に行く支度を始めた。 AM7:25 支度と食事を済ませ、家を出る。 敷居を潜った所で、 「…っ!」 脚に力を込め、解放した。 彼は人間とは思えない速さで走り始めた。 他人が見ればもはや地面に足はついていないのではないか、と思うであろう。 そんな大衆の目にも止まらない速さであるが故問題ないのだが。 (やはりいつもより遅くなってしまったか…まぁ何も気にすることではないが) ーーーーーーー AM7:27 彼女は暇そうに街を彷徨いていた。 自分の身分を気にしないと言ったふうな振る舞いに街行く人たちはここぞとばかりにシャッターを切る。 (はぁ、うんざりだなぁ。こいつらホント邪魔) 心の中で悪態をつきながら彼女は見つけた。 「あぁっ、みーつけた?」 彼女は殺意に満ちた笑顔でそう呟いた
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