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だけど一生懸命やるだけはやる。
それが彼女の可愛い所。
俺は想像して笑いたいのを、必死に堪えた。
ヤバい、楽しみ過ぎてこっちまで眠れない。
俺は再び彼女の方を向いた。
「練習相手になってあげよっか」
「しなくていいっ、そんなの!!」
「ごめん、嘘。俺がキスしたくなっただけ」
柔らかな彼女の髪を指で鋤くように頬に手を滑らせ、そのまま口付けた。
触れた場所に移ってくる彼女の体温は、いつも俺を癒してくれる。
「納得出来るまでやってみればいい。これからはずっと、一緒に居られるんだから」
俺の言葉に頷きも首を振る事もせず、彼女はキュッと唇を結んで俺を見る。
目が潤んで、また頬が真っ赤になっていた。
「おやすみ、未来の奥さん」
愛しさを込めて、もう一度口付けた。
おしまい。
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